将来を見据えたライフステージ設計「1階完結型設計」〜子育てから老後までずっと暮らしやすい家〜



「今」だけで家を考えていませんか?

「子どもが生まれたし、そろそろマイホームを…」
そう考え始めた30代ご夫婦からのご相談は、年々増えています。

しかし、10年、20年、さらにその先まで暮らしていける家とは、どんな家でしょうか?

子育て世代にとって暮らしやすい間取りと、老後を見据えたバリアフリー化。
そのどちらも両立させることは、決して難しいことではありません。

私たちアスカホーム有限会社では、北九州市を中心に、ライフステージの変化に柔軟に対応できる注文住宅をご提案してきました。

この記事では、実際にご相談いただいたエピソードや注意点を交えながら、「将来もずっと快適に暮らせる家づくり」のヒントをお届けします。



子育て期:家事が回る、家族がつながる設計



子育て世代の家づくりで最も多いご要望は、「家事が楽になる間取りにしたい」というものです。

たとえばキッチンと洗面室、室内干しスペースを一直線に配置。
朝の支度〜洗濯〜片付けが回遊動線で完結する、効率重視の間取りです。

また、リビングの一角に「キッズスペース兼スタディコーナー」を設けたことで、リビングで過ごす時間が自然と増え、家族の会話も家を建ててから、さらに弾むようになったとよくお聞きしています。

こうした“子育てしやすい家”のポイントは、

  • 家族の行動を中心に動線を引く
  • 収納を要所に設け、片付けやすくする
  • 「見守り」や「声が届く」工夫を加える
    といった、実生活にマッチした工夫にあります。

ランドリールーム





思春期〜独立期:部屋の使い道は変わっていきます


子どもが成長するにつれ、求められる空間も変化していきます。
「2人の子どもに、それぞれの個室を」とご希望された八幡西区のK様邸では、将来的な用途変更も想定し、間仕切りの位置を可変に設計。

今は兄弟の勉強部屋、10年後には趣味部屋とワークスペースに使えるような工夫を施しました。

この時期にありがちな失敗が、「子どもが巣立ったあとの部屋が“ただの物置”になる」というケースです。
実のところ、間取りは“固定”ではなく“変化”を前提とした設計にすることで、ライフステージごとに生まれ変わる家になります。



セカンドライフ〜老後:平屋のように暮らせる間取りがおすすめ



年齢を重ねると、「2階へ上がるのが大変になってきた」という声を聞くようになります。
そのため、ここ数年は平屋がとても人気になってきましたが、若いうちの家族構成や、敷地面積の関係上、2階建てでないとというご家庭もあります。

そこで、2階建てでも、1階で生活のすべてが完結する「1階完結型設計」という方法もあります。

2階は子供部屋のみを配置して、将来的に子供が独立したら、ご夫婦で平屋のように生活するというスタイルです。

そのため、最初から寝室を1階に配置するというパターンもあります。



https://aska-home.co.jp/works/2023/05/1746/

https://aska-home.co.jp/works/2021/12/138/



将来車椅子になっても暮らしやすいように、玄関幅・廊下幅・トイレ内の回転スペースを事前に確保することで
現時点ではそこまで必要でなくても、先々の“安心”は見えない価値になります。

また素材選びでは、メンテナンス性を考えるのもポイントになります。

呼吸する壁紙や無垢の床材を採用されたご家庭では、「時間が経つほど味わいが増す」「家にいると癒される」とご満足いただいています。


よくあるご質問:ライフステージ設計での注意点は?

Q1. どの程度先のことまで考えれば良いですか?

A:基本は30年スパンで考えるのが理想です。

30代で家を建てるなら、子どもが独立する頃、そしてご夫婦が60代になる頃をイメージしましょう。
「家族構成の変化」「身体の変化」「働き方の変化」をそれぞれ想定し、それに耐えられる間取り設計を心がけると後悔が少なくなります。



Q2. 可変性って、実際どうやって実現するんですか?

A:間仕切りを“動かせるようにする”のが一般的です。

たとえば、壁を天井までふさがずに可動式にしたり、将来的に壁を設けられるように配線を天井裏に通しておくなど。
お子さまの成長に合わせて部屋を2つに分けることが出来るように設計する、
実際に仕切ることなくても大丈夫なケースもあるのですが、先を考えて間取りを決めると後々困りません。



Q3. 将来リフォームする前提で“安く建てる”のはどうですか?

A:初期費用を抑えること自体は悪くありませんが、“構造に関わる部分”は最初にやっておくべきです。

具体的には、断熱・耐震・水回りの位置など。
これらをあとから変えるには大きな費用がかかるため、初期段階でしっかりとした構造設計を組むことをおすすめしています。

また、構造によっては部屋の間取りを大きく変更できないといった場合もあります。
壁を取り払いたいと思ったけれど、屋根を支える部分なので取りはらえない、といったことも・・・。



終わりに:未来を想像することは、“今”を見直すこと

家づくりは、“一瞬の選択”のように見えて、実は“長い時間との対話”です。

「今の暮らしを快適にしたい」と願うのは当然ですが、その先の人生にも思いを巡らせることで、もっと豊かで、無理のない暮らしが実現できます。

アスカホームでは、一級建築士としての知見だけでなく、ご家族ごとのストーリーに寄り添った設計を心がけています。

「うちはどうしたらいい?」そんな素朴なご質問でも大歓迎です。どうぞお気軽にご相談ください。



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